罔兩庵日乗 mouryouan’s diary

私的思索散話妄言覚書

哲学思想

定理「人生とは暇潰し。」

定理「人生とは暇潰し。」 もう少し正確に記すると、「人の生の時間は本能と、暇潰しの2つから構成される。その他の生物の生は本能のみから成る」と書ける。 「暇」とは、予め目的が規定されない生の時間、予め意味の与えられていない生の時間を表現している…

ひとつの恩寵

ひとつの恩寵 物質に自由なる意思は無い。徹頭徹尾因果の法則に支配される。精神の中で、感情はあたかも物質のように因果に支配される。感情に支配される人は、因果に支配される。スピノザ的に云えば受動の生を生きる。 目の見えない人に貴女の美しさは無力…

散人散話 水無月29木曜:「持続的発展」ではなく「破滅的では無い絶滅」へ

散人散話 水無月29木曜:「持続的発展」ではなく「破滅的では無い絶滅」へ―――――⚠️注意) 本日は貧乏日記ではなく散人散話です。 SDGs好きな人はパスして下さい。――――― 散人愚考するに、人類はもう取り返しのつかないフェーズに立ち居っているように思われる。…

備忘録メモより 自業自得の人類

備忘録メモより 自業自得の人類: 0302―――人類は自業自得なのだろうと思われる。だから、各人間も自業自得なのだ。逆ではないと考える。つまり、各個人が自業自得だから総体としての人類が自業自得なのではない、と。星の自由な運動の総体が宇宙の歴史を形作…

「利己的な完全知性」についての単なる思いつきのSF的な試論 ―序―

「利己的な完全知性」についての単なる思いつきのSF的な試論 ―序― 2022/12/7 全存在界の究極の進化は完全知性を成就する事。完全知性は永遠で増減しない精神の総体。 この宇宙の進化は、無から物質・生命体・精神の順で産み出してきた。ある程度の進化段階…

並木浩一のヨブ記解釈についてのメモ

並木浩一のヨブ記解釈についてのメモ 国際基督教大学名誉教授並木浩一2022/12/04 NHKR2再放送ヨブ記後編1.因果応報は原理、(ではなく)原則(と、ヨブは理解) ⇒神の決断と行動の自由を認める 2.神の正義(自由)と人間の正義の呼応自然界は外部世界、人間の力…

箴言 断章

箴言 断章 ―――純粋な演繹と云うものは、多分無い。人は経験から何らかの恒常たる理法の存在を予感し、思索により仮定した法則を言語化し、その法則から様々な結果を演繹してみる。そして現実との矛盾からまた法則を改良する。即ち演繹の根源の法則は帰納、即…

一歩も進まないはずの問題の愉しみ

一歩も進まないはずの問題の愉しみ「語の意味の説明」とは「言葉による定義」と「指差しによる直示定義」だ。 と、ウィトゲンシュタインの「青色本」に書かれている。で、「言葉による定義」は1つの言語表現から別の言語表現に移るだけだから、ある意味では…

考える、と云うこと

考える、と云うこと考えると云うことは、 「記号を操作する」と云うことだそうだ。まぁ異論もあるがとりあえず、そこまではいいとして、「記号を」 「操作する」 ならば、 記号の質、と操作の質、が問題になる。 もちろん、記号の量と、操作の速さも多少は問…

10の500乗なら何でも有り

10の500乗なら何でも有りマルチバースなる宇宙論?宇宙観?によるとなんと我々の宇宙はも含めて、10の500乗というベラボウな数の様々な宇宙があるかもしれないとか、、、なんでこんなベラボウな話をひねり出したか? それには、ちゃんと動機がある(らしい)。…

神の如き視点をあらかじめ持っている

○神の如き視点をあらかじめ持っているそもそも、ワタシ自身が記述する主体でありながら、「ワタシに対する態度」と云う他者に対するがごとき態度をとれるのは何故か。――ここからは、(多分)筆者の個人的な(或は特異な)見解かもしれないが、―― それは、我々が…

精神についての無知。ワタシと意志。

精神についての無知。ワタシと意志。○精神については無知に等しい。精神の多くは既知の物理法則に従わない。或は、自然科学は精神に適応できる法則を知らない、もしくは知る事が原理的に出来ない。よって、われわれは精神についての理解も、説明も、予測もほ…

原因の無い結果はない。無から有は生じない。

原因の無い結果はない。無から有は生じない。○精神は「存在するものの全て、或は宇宙」に属する。宇宙は「存在するものの全て」(以下、全存在界)そのもの、つまりイコールであるか、「存在するものの全て」の部分集合である。われわれ人類は宇宙の部分集合で…

みっつのとてもわからないこと

みっつのとてもわからないこと。みっつのとてもわからないこと、は以下の通り。宇宙の外側。或いは、全てのものの外部の意味。真空の中にあるもの。或いは何も無いと云う意味。時間が始まる前、宇宙が終わった後。或いは時間が実在することの証明。一番目に…

「自由意志」と「自由な意志」

「自由意志」と「自由な意志」 ある物理学者が(半ば冗談だろうが、)「炭素化合物が意志を持ったものを動物と言ってもいいくらい…云々」と書いていた。 言い得て妙。 この意味での意志に、遺伝的要素以外の選択があるとして、これを「自由」と云うならば、 「…

ラヂオ、電波系、科学的、幸福、精神分析

ラヂオ、電波系、科学的、幸福、精神分析●●●生けるラヂオ 『ヒトは、ラジオのようなものではないか。』と、云うのが今のところの、ワタクシの洞察の到達点です。機械論と現実の整合性をとると、そう云う事になってしまう。決して、放送局でも、コンテンツメ…

心とコトバとシニフィアン ―全てはコトバの問題2―

心とコトバとシニフィアン ―全てはコトバの問題2―■心の範疇 第一の層に続く第二の層。 「心はコトバで出来ている」 これは、精神分析、フロイト=ラカンの層です。 心は世界(前述の意味で)より小さいような気がするので、この命題に反射的に疑問、若しは反感…

オリパラとは何なのか?

オリパラとは何なのか?オリンピック(パラリンピックはサブセットとして含む)に対する小生の立ち位置は天皇制に対する態度とパラレルである。・所与に存在し、且つ、廃止すると云う現実的な選択肢が無い。そのような事態に対して、存在自体の是非を問う事は(…

全てはコトバの問題 1序

全てはコトバの問題 1序驟雨頻々なれど湿度甚だしく一向に涼しくもならず、人界の混沌に応ずるか空模様もまた奇妙也。 鬱々と陋屋に籠り妄想するのみ。○ ○ ○ ○ 全てはコトバの問題。名号か題目の如く繰り返し話したり書いたりしている文言です。何を言って…

今さらの心身二元論…

令和三葉月七日 今さらの心身二元論…(2021/10/14改)理科系文化人にはやたら評判がいいが問題も多いデカルト的心身二元論……だが、少なくとも、とりあえず 「人間が認識し他者と共通理解の可能性のある、世界の属性は物と精神二つしかない」 と云うことは認め…

翼は要らない

翼は要らない,,20210215「翼をください」と云う流行歌を聞いたのは、はるか半世紀近く過去のこととなりますでしょうか。 その頃、ご幼少のみぎりながら、小生思ったことってのは。 「真っ平ごめん」 ……ですな。何故なら、翼をもらうと云うことは、腕をなくす…

社会は怠惰よりも殺人に寛容である

社会は怠惰よりも殺人に寛容である。,,20210211反出生主義で知られるシオランが84歳まで生きたことを先ほど知りました。 たいへんな皮肉では無いでしょうか?それよりも、この文化果つる地飯能に丸善があること、そして入り口正面にシオラン、バタイユなどを…

幸福であれ。或は、死は生の対極でないこと。

幸福であれ。或は、死は生の対極でないこと。,,20210109当然ながら、自分の死は想像的なものだから、"現実的には"存在しない。 死は生の対極ではなく、死の想像、死への試みが生の一部をなす。、、、ま、生のサブセットだ。些イササか詩的な表現だが、 片方を消…

「ひきこもり」と「世捨て人」

「ひきこもり」と「世捨て人」,,201123ラジオコンテンツ「みんなでひきこもりラジオ」を聞いていて、ふと思った。「ひきこもり」と「世捨て人」はトポロジー的には相似形なのかもしれない、と。比喩として「そのトポロジー立体」を思考実験(妄想とも言う)し…

「退屈と苦しみ」ひまつぶし序説―1―

「退屈と苦しみ」ひまつぶし序説―1― ,,201122人間にとっての全存在界、には所与の目的は無い。 因って人生の目的は相対的でしかあり得ず、具体的で普遍的な目的は存在しない。因って、生きること、即ち人生に対する態度はほぼ2つに大別される。ひとつは正し…

「愛」の定義が困難な理由 ,,200815

「愛」の定義が困難な理由 ,,200815「愛」の定義は古今東西多々あるが、必要十分過不足無い定義を小生は知らない。 我が師スピノザにしても、一応納得はするが過不足無く愛を表現しているとは言いがたい。 その(定義が困難な)主な理由は、「愛」と云う言葉に…

「是非に及ばず」考 ,,200723

「是非に及ばず」考 ,,200723 (肝の座ったにゃんこ先生)どうにも理不尽としか思えない面白くない事が憂鬱を誘う。 「是非に及ばず」 と云う言葉が、山を歩いていると浮かんだ。そう。是非に及ばず、致仕方無し、だ。 仕方ないものは、とりあえず、ほおってお…

好きでしている ,,200509

好きでしている ,,200509「好きでしている」と云うと、非常に気分を害されることがよくある。 ……日頃憎まれ口ばかり叩いている身の不徳の至りは置いておく。「仕事がつらい」 好きでしてるんでしょ?「お金がたまらない」 好きで貯めないんでしょ?「肥って…

ディザリング・ピープル ―スマホ依存の人々― ,,20200212

ディザリング・ピープル ―スマホ依存の人々― ,,20200212 スマホをオンラインにして、常に放さない人々を見ると「パソコンにスマホを繋いでディザリングしている」様子に似ているように思う。生けるヒトが、ディザリングされて、外部の情報で操作され動いてい…

ゲームの問題(改訂) ,,20200106

ゲームの問題(改訂) ,,20200106命題; 自由……(と云うものを深く考察すると難しくも面白いが、それはさておきここではイキナリだが)…… は、常に必ず必然的に、制限・隷属すなわち外部の規則からの自由でしかあり得ない。命題; ゲームとは常に規則の内部の行…